「星界報告」②

p29

天界全体はひとりの人間に似ており、”宇宙的人間”と呼ばれる

この巨大な宇宙的人間を構成するには、多くの地球出身の霊たちが必要である。私たちの地球から天界に入ってくる霊たちは比較的わずかなので、この目的に十分にかなわない。それで、"対応"の質や量の点でどこかに欠陥が生じるときはいつでも、その欠陥を埋めあわせる霊たちがほかの地球からただちに呼び出されるようになっている。こうして均衡が維持され、天界は然るべき一貫性を保つのである。

 

p30~

水星の霊たちは、"宇宙的人間"の記憶に関係している

彼らは私(著者)の記憶から私の知っていたことを探りはじめた。霊たちはこうしたことをきわめて機敏に行なうことができる。

「彼らは地球上で形体的なものについては全然関心を抱かず、この内部にある法令や法律、また政府や国家の形態、さらには天界の無数のことがらにのみ関心を抱いています」

彼らは、天界のことがらについて私が知っていることをのぞき込むと、すぐさまそのすべてを読み取り、語り続けたのである。彼らは重くて不活発なことがらには注意を払わなかった。重くて不活発なことがらは内なる視覚を閉じ込め妨害する。たんに物質的であるにすぎないものは心を下方へ引き下げると同時に、心を制限し閉鎖してしまうからである。

多くの知識を持っているため、水星の霊たちは他の霊たちよりも誇り高い。それで彼らは天界から、

「あなた方はおびただしいことがらを知っています。それでもあなた方の知らない無数のことがらがあるのです。あなた方の知識が永久に増し加わったとしても、全般的なことでさえそのすべてを知るのは依然不可能です」

と告げられ、さらに、「あなた方が得意になって誇っているのはみっともないことです」と指摘された。

水星の霊たちは一つの場所に、ないしは一つの世界の霊たちの集団の内部に長く居住しないで、宇宙を旅している。その理由は、彼らは物事の記憶に関係を持っており、この記憶は絶えず増し加わって豊かにされねばならないということである。

かの地球の霊たちは群れを成し一隊となって進んでゆき、共に集まるときは、いわば球体のようなものを形づくる。このようにして彼らは、一つになって行動し、天界におけるように各人の知識が全員に、全員の知識が各人に伝わるように主によって共に結びつけられている。

質問に直接答えないのが彼らの習慣。水星の霊たちは、他の者たちの知っていることを特殊な知覚を用いて絶えず探求するため、鋭敏な認知力を有している。

 

眼前に、水星の婦人に酷似したひとりの婦人が現れた。彼女は美しい顔をしていた。しかしその顔は私たちの地球の婦人の顔よりも小さかった。彼女は頭に亜麻布の帽子をかぶっていた。帽子は技巧をこらさないでかぶられていたが、よく似あっていた。

ひとりの男も視野に入ったが、彼は私たちの地球の男よりもっとほっそりとした体つきをしていた。彼はひだないしふくらみのない、体にぴったりとしたしたダークブルーの着物に身を包んでいた。

「これがこの地球(水星)の人びとの体型と着物です」という声が天界からあった。

 

 

f:id:SOLEILLEVANT:20201121100602j:plain

スウェーデンボルグの星界報告 | エマヌエル・スウェーデンボルグ, 高橋和夫, 高橋和夫 |本 | 通販 | Amazon